石破政権、賃上げ定着できるか正念場 最低賃金1500円目標も「実現は不可能」の声
石破茂首相は24日の施政方針演説で「賃上げこそが成長戦略の要」と述べ、物価高に負けない賃上げの定着に決意を示した。
特に地方経済を支える中小企業に照準を定め、より多くの国民が賃上げを実感できるようにしたい考えだ。
最低賃金を2020年代に全国平均1500円に引き上げる目標にも改めて言及したが、企業からは「実現は不可能」との声も漏れる。
「賃金は据え置きで動かないという縮み志向を過去のものとする」。
首相はこう強調し、最低賃金1500円の目標実現に強い意欲を示した。
首相が最低賃金引き上げを重視するのは、地方から都市部への人材流出の背景に地域間の賃金格差があるとみているためだ。
24年度の最低賃金は時給1055円。前年度からの引き上げ幅は過去最大の51円に上るが、最も低い秋田県(951円)と最も高い東京都(1163円)とで212円の差がある。
ただ、1500円の目標を達成するには、毎年7%以上のペースで引き上げる必要がある。
東京商工リサーチが昨年12月に実施した調査では、回答企業の半分近くが「不可能」と答えた。
政府は24日召集の通常国会に下請け法改正法案を提出し、適切な価格転嫁を促す。
成長分野に人材を送り込むため、省力化投資の支援も行う。
最低賃金の急激な引き上げは体力のない企業を痛めつけ、雇用を悪化させかねない。
規模や業種を問わず多くの企業が賃上げの原資を確保できる環境を整えることが急務となっている。
(米沢文)
考察
算数ができない方が、政策を作るとこうなるという話です。
そして不可能としない企業も算数ができないのでしょう。
今の最低賃金1055円を2030年までに1500円にするには、上にあるように毎年7%以上の賃上げが必要ということになる。
その資源は普通の企業にはない。
不可能と返答しなかった企業はその資源があるのだろうか?
あるとするならば、なぜ賃上げをすぐにでもしないのだろうか?
それとも算数ができないから回答できないのか?
最低賃金が毎年7%以上の伸びということは、企業の業績が毎年7%以上向上していることが必要。
それは、日本の経済成長が、毎年7%以上のびているということになる。
これは実現できるのか?
さらにインフレも毎年7%以上ということになる。
これも果たして問題はないのか?
はっきり言って、これを公約にした党は、わたくしたちは何もしませんと言っているのと同じ。
立憲などは期限を設けずに1500円といっているが、来年かそれとも100年後なのかわからない。
100年後なら、1500円になっている可能性もあるから、公約違反ではないがそれは意味のあることなのか?
地方創成がやりたいならば、もっと別の方法があるはず。
それを打ち出すべきで、できもしない最低賃金1500円を打ち出すのは、やる気のない証拠。